「フリーランスの動向」
コロナ禍やIT化なども後押しして
飛躍的にネット販売が伸びてきている中
それに伴う配達業は個人の力に頼らざるを得ません。
国の多様な働き方の推奨も相まって、
フリーランスと呼ばれる
個人ドライバーの方の力は
増え続ける荷物を届ける重要な役割を担っています。
国土交通省によると
軽貨物運送事業者数は2021年度に約21万人
2016年度から約5万人増え、
大半が個人事業主と言われています。
個人ドライバーは雇用関係にないため
労働時間を定めた労働基準法で
保護されない代わりに企業と対等な立場で
自分の裁量で働くことが出来るとされます。
ただ、雇用形態に関わらず
企業などから指揮命令を受けていなければ
労働者とみなされ、法の保護の対象となります。
AIを利用したアプリで、配達ルートを指示され
配達をしたかどうか、完了したかどうか報告する
という事が実質的な指揮命令にあたるとして
個人ドライバーで結成した組合を通じて
改善の申し入れがなされています。
AIアプリはあくまで
効率的に配達できるサポートである
との企業側の意見もあり
平行線をたどっているようです。
いずれにしろ、AI導入に伴い
導入後荷物量が1.5~2倍に増え
AI導入後の効率化と荷物量が適正かどうか
という事もあるのでしょう。
2024年には改正労働基準法施行に伴い、
雇用された運送ドライバーの時間外労働の上限が
年960時間に規制され、
規制の対象にならない個人ドライバーに
業務委託がさらなに広がる事が予見されます。
上記のような問題はある程度
明確にしておく必要がありそうですね。